紋盗 千景

あやとり ちかげ

【名前】紋盗 千景 ( あやとり ちかげ )
【性別】女性
【年齢】18歳

【概要】
一人で古書店を営む和装の少女。
怪しのものを引き寄せてしまう体質だったが、一年前から霊を祓う体質を持つ赤宮響介と同棲し始めたことで霊障に頭を悩まされることは無くなった。
凪いだ水面のような雰囲気と纏う白檀の香り、僅かに抱いた破滅願望が特徴的。


「紋盗家第十九代目当主、紋盗千景と申します。不束者ではございますが、お見知り置きくだされば幸いです。……よろしくお願い致しますね? 」

詳細


【容姿】
身長は152センチ。
小さな体躯は全体的に柔らかく肉の付いたもの。日頃運動をしないので筋肉はないがくびれはある。外に出ないため色白だが、下腹部から左太腿にかけて大きな切り傷が目立つ。

薄胡桃染のふんわりとした長髪は太腿に掛かるほどに伸ばされ、毛先を赤い組紐でゆるく結っている。前髪や横髪は規則正しく切り揃えられ、全体的に癖のない髪質。
琥珀色の瞳はぱちりと大きいたれ目。あまり視力は良くないため、よく灰ふちか赤ふちの丸眼鏡を掛けている。


基本的には和装を好み、洋装は持っていない。
着物の日もあれば袴の日もあるなど和装であれば様々。足元白い足袋に下駄を履いており、素肌の露出は上半身のみ。
お洒落なアクセサリー類は付けておらず、髪をまとめる時はシンプルな簪を使用する。

服の下、首から胸にかけて鈴のついた細縄を通しているが、これと毛先を結っている組紐には術が施されている。
( 術については異能を参照。)


【性格】
常にうすぼんやりとした表情を浮かべた少女。
静かな水面のような雰囲気と、彼女が動く度に鳴る鈴の音やかろりと鳴る下駄、僅かに香る白檀や沈香などが印象的だろう。礼儀正しく従順で物腰も低く、その柔らかな性質は人に警戒心を抱かせない雰囲気がある。

周りの環境のせいか、それとも本人の生まれ持った性質だろうか?
彼女は異性と手が触れ合うだけで頬を染めるというのに、婚姻や恋愛に関しては「 血を遺すための行為 」としか認識していなかったり、自らを切り売りすることや女としての役割──主に性的な──を求められることを「 女として当たり前だ 」と思っていたり、ややちくはぐな一面がある。
自分のことを粗末に扱う様はストイックや滅私的と言えば聞こえがいいが、時に自暴自棄にすら見える有様だ。


幽霊や人ならざる者を見ること、それらを無意識に集めてしまう体質。
それは紋盗家が持ち合わせた生まれつきの視界であり、故に普通の学生生活を送った経験が無いなど他人から遠ざけられていたからだろうか。彼女は少しばかり人見知りの気があるようだ。
( 異能を参照。)



他人に対しては温厚かつ楚々としていて、そういう形容詞のすべてがよく似合う少女に見えるだろう。
─────────しかし中身はどうだろう?

自分で決めて動くことは少しばかり苦手で、だから誰かの指示や命令があると内心で安堵する。他人に自分のすべてを握っていてもらうことに安心する一種の破滅主義者。
生きることに大きな目的など無く、出来ることなら終わってしまいたいとすら考えることもある。
人間の善性や無償の優しさへの恐怖心、不安感を抱えており、悪人や欲望と接している方が肩の力を抜けて良いとも思う。

だが、それらが普通に生きるには邪魔なものだと理解しているため、彼女は普通を演じ、普通に生きようと努力し、出来ないのならば他人と深く交流するべきではないとしているのだ。


「わたし」「あなた」「○○さま」
異能


幽霊、妖怪など人ならざるものに非常に狙われやすい体質を持つ。

紋盗家の血筋は皆似通った体質であるが、千景の母親は歴代最大と名高い霊力を生まれつき持っていた。その血を色濃く受け継いだ千景もまた、同等の力を秘めている。

紋盗千景の血肉は彼らにとって霊力の源、喰えば並の陰陽師や術者は恐れることもなくなる。その為、本人の意思関係なしに妖や幽霊を引き寄せてしまうのだ。


千景は自分に対して危害を加えたものを祓うカウンターのような術を得意とし、かつ霊力の強さによって否応無しに規模の大きな術になってしまうため、

わざと自分に憑かせる
→結界術で他者に乗り移れないよう封じ込める
→複数体同時に祓う

という方法をとっている。



千景が肌身離さずいる組紐(首、髪)は、自らに憑いた者を逃がさない結界を自動発動させるためのもの。『 霊的存在を引き寄せる 』『 自分に憑いた霊を逃がさない 』など複数の術を込めた結果、一種の呪物にしている。(と、本人は語っている。)

完全に外してしまうと霊が分散してしまったり、霊力の制御が出来なくなってしまうなどデメリットが多くあるようだ。
紋盗家 表


紋盗家の歴史は古く、遡れば平安時代の陰陽師に辿り着き、近年では『華族』と呼ばれる立ち位置にいた名家である。

有数の権力者であるため、区長や政治家との繋がりもあり、会食なども定期的に行っている。



遥か昔から妖、霊障専門の相談屋を営んでいたが、現代においてはインターネットの発展・信仰心の薄れにより霊が視える者が少なくなったため、今では専門職(神仏関係者)や地位の高い人間のみがその存在を知っている〝一見さんお断り〟。

相談屋としての看板は掲げなくなったがお役目自体は未だ健在で、東京周辺の霊的現象の解決は紋盗家の仕事。年末年始は各神社や重要施設に引っ張りだこ。


曽祖父の更に前の代からは『 紋盗古書店 』を経営している。
純文学やライトノベルに始まり、歴史書・実用書・個人出版の霊能誌、新刊からマニアックな古書まで何でもござれ。依頼があれば各地から書籍を探し出して調達してくることもあり、やや特殊な商売方法である。

ラインナップは代々店主の趣味が色濃く反映され、千景の代ではハードカバー・古典書籍の取り扱いが増えた。




現当主は紋盗千景。
両親・祖母は既に他界しており、家族は先代当主の祖父のみ。本来ならば千景の父親が当主となるはずだった。

千景の祖父は恐山や神仏関係者の中でも名の通った術者(問題児)のようだが、千景が16歳になった時に当主の座を譲ってからは各地を放浪している。
紋盗家 裏






紋盗千景は、依り代として産まれた少女である。

 



紋盗ちひろ(千景母)は、非常に強い霊力を持つ先祖返りだったが、身体も弱くなってしまったため長くは生きられないだろうと言われてきた。
子供を産めばまず間違いなく死ぬと分かっていたが、彼女はそれでも子を産み落とし、そして亡くなった。
ちひろが18歳の頃だ。


彼女の幼馴染であり恋人だった花袋宗一(千景父)は、愛する女が死んだことを受け止め、その上で
〝 彼女を生き返らせることができたら 〟
と思い出す。
死者蘇生なんて夢物語だ。
しかし、彼は至ってしまった。


──────娘を、彼女の入れ物にしようと。






娘には『 千景 』と書いてちひろと読む、彼女の名前をそのまま使った。名は人間の性質そのものを現すから。

幼い頃から怪異に触れさせ、半ば強制的に霊力を目覚めさせた。霊障によって身体が弱くなってしまったが、彼女も心臓が弱かった。仕方のないことだろう。


そうやって彼女を迎え入れるための準備を重ねて、
重ねて重ねて積み重ねて、





「──────────父は、姿を消しました。」




千景は、すべてを知っている。
父の思惑も、名前の由来も、自分の身体も、残りの時間も、
………………母の、耐えがたい苦悶も。





すべて知っているから、はやく死んでしまいたいと思うのです。
関係性

・名前
関係
一問一答


・名前と年齢
「紋盗千景、年齢は18歳です。」

・職業と理由
「紋盗家は代々古書店を営んでおりまして、今代はわたしが店主を務めております。何故……と聞かれましても、そう決まっていたからとしか答えられません。すみません。」

・誕生日と血液型
「誕生日は5月20日、血液型はA型です。」

・利き手
「左利きです。紋盗の人間は何故か皆左利きなんです、不思議ですねぇ。」

・身長
「152センチです。本棚の上段に手が届かないことが不便です……。」

・足のサイズ
「えーっと………………23センチ?でしょうか。草履とか下駄って、表記がSサイズとかMサイズとかだったりしますので、はっきりは分かりませんけれど。」

・視力
「良くはないですね。眼鏡はたまに掛けますけれど、ちょっと重くて疲れてしまって……え、コンタクト?…………その、目に何か入れるのって、少し怖いじゃないですか……」

・髪質
「髪質…………、ストレート……?」
「…………あ、寝癖は付いたことがありません。」

・家族構成
「祖父とわたしの二人です。祖母はわたしが産まれる十数年前に亡くなったそうです。……両親のことは、あまり覚えておりません、おじいさまに聞いた方がよろしいかと。」
「──あ!あと、血縁ではありませんが猫を飼っています。わたしが産まれる前から居る古参さんなんですよ。ね、夜鴉?」

・家族について
「おじいさまですか?マイペースな方ですね、2年前から各地を巡り歩いているので連絡も取れません。『16の孫を置いてろくに家にも帰ってこない放蕩じじぃ』だと、八百屋のおばさまが言っておりました。」
「そんな困ったおじいさまですけれど、術の知識と力は尊敬しているんですよ。有名な神社の方がおじいさまに教えを貰いにいらっしゃったこともあるくらい。」

・家族からの扱い
「おじいさまからは『釣り針の先に吊るされた生き餌のような孫だ』と言われています。」

・自分の名前について
「よく分かりませんが、千景……と名付けたのはお父さまです。」
「………………わたしを産んで亡くなったお母さまのお名前が、千景と書いてちひろと仰るそうです。…………それだけです、きっと。」

・あだ名
「赤宮さまは『千景』だったり『ちか』だったりしますよね、本当に呼びつけることすら面倒になると『ちー』とだけだったり。ね?」

・幼少期
「今と変わりません。強いて言えば、もう少し無口だったかと。」

・反抗期
「特には。」
「…………これは内緒ですけれど、出会ったばかりの男性と暮らしている今が一番反抗期なのかもしれませんね。」

・世話焼きか個人主義か
「わたしは今まで個人主義だと思っていたのですが……赤宮さまと暮らし始めてから、案外ひとのお世話をするのも嫌いではないと分かりました。というより、あの方を見ているとつい身体が動いてしまうんですけれど……。」

・一番許せないこと
「……………………………………。」
「……………………………………………………………………………ようやく手に入れた絶版本、しかも初版を汚されたこと……?」

・七つの大罪
「怠惰、もしくはAkhdivaでしょうか。理由は…………ふふ、内緒です。」

・自分の癖
「えっと、ご飯を食べる時、何故かお米が真っ先に消えます。…………これも癖、ですよね?」

・自分の魅力
「魅力……は……えっと、…………………こ、声とか────すみません分かりません……!!」

・弱点
「まじないに掛かりやすいんです、有名所で言うと丑三つ時の藁人形とかでしょうか。生来耐性が無いみたいで…………え、そういう弱点ではない……?」

・好きな映画
「あまり映画は嗜まないのですが……そう、邦画のホラーは味があっていいですよね。」

・好きな本
「えっ……本、一冊、一冊しかだめですか……!? えっと、まず泉鏡花や田山花袋をよく読みますが、やはり坂口安吾の『桜の森の満開の下』は傑作の名を裏切りません。無垢と残虐さを併せ持った女が大変にグロテスクで恐ろしく、しかし何よりも美しく、人は誰しも暗がりに惹かれてしまうのだという本質に触れてしまった気がして、初めて読んだ時のわたしは溜息が止まらなかったものです…………。はぁ……。」

・好きな言葉
「『忘れじの 行く末までは かたければ  今日をかぎりの 命ともがな』………………言葉では、ありませんけれど。」

・好きな音楽
「音楽もあまり…………。んん、ほんの嗜み程度のクラシックと、音楽と言っていいものか分かりませんが、雅楽や能楽、筝曲などに多少の心得があるくらいでしょうか。」

・好きな季節
「………………冬。夜が静かですから。」
「逆に春は苦手です。……散る桜に、紛れて消えてしまいたくなりますもの。」

・好きな食べ物
「和食……と言いますよりお米は好きですね。今から新米の季節が待ち遠しく思います。」

・得意料理
「料理は十歳の頃からしておりますので、問題なく。和食の方が得意で、それ以外はあまり種類があるとは言えませんが……。」

・苦手な食べ物
「特には。」

・目玉焼きの食べ方
「お醤油……? 特に何もかけなくとも構いませんので、気が向いた時のみです。」

・卵焼きの味
「……どちらでも。好みはありません。作る時も、至って普通の味付けです。」

・コーヒーと紅茶
「…………日本茶派、ですが……その二択でしたらコーヒー派です。エスプレッソもカフェモカも、どちらでも。」

・好きな中華まん
「普通の肉まん以外食べたことがないので何とも……。」

・好きな時間
「んん…………本を読んでいる時間、と………………何にも、考えないで身を任せていられる時間……とか、ですかね。」

・起床と就寝
「平日祝日変わらず起床は5時、就寝は24時から25時です。……短い?…………そうかもしれませんが、こういうものなので……。」
「ただ、最近は睡眠時間がばらばらになりがちで、少しだけお昼間に眠くなってしまったり……だめですね。」

・入浴時間
「平均がどのくらいか分かりませんけれど……だいたい1時間ほどかと。シャワーより湯船に浸かる派です。」
「これは関係の無い雑談ですが、一般的なお風呂といわゆる檜風呂は、やはり快適さが違うんです。紋盗の本邸は檜風呂でして、お風呂に入るためだけに帰省することもあるくらいで……。」

・服装
「洋服は一着も持っていませんね、それ以外にこだわりは…………露出はしたくありません。」
「お店ですか?馴染みの呉服屋がありますので、そちらで。」

・暑がりか寒がりか
「どちらも、特に気にしたことはありません。和服って、案外温度調節が出来るんですよ。」

・習慣
「毎日同じことばかりしておりますので、これといって……。毎夜の浄めも、赤宮さまがいらっしゃるので不要になりましたし……。」

・煙草
「吸いません、未成年ですよ? おじいさまの煙管に触れたことがある程度です。」

・貯金
「おじいさまが浪費家でしたので貯金はするほうですが…………………………………ここだけの話、収入が多すぎるので使い切れていないだけかもしれません。」

・家事全般
「幼い頃からしていましたので、好き嫌いを考えたことはありませんね。得意かと言われますと……力仕事以外で困ったことはない程度、と。」

・得意な教科
「…………たぶん、国語か家庭科だと思います。」

・苦手な教科
「……………………学校に行ったことが、ないので。分かりませんが、恐らく体育かと……。」

・身体は柔らかい
「柔らかい方ですよ、体前屈も……ほら、爪先を握れます。」

・運動
「運動は……不得手ですね。生まれつき心臓が少しだけ弱くて、走ったりは難しいかもしれません。弓であれば、おじいさまに習っておりましたので多少できますよ。」

・楽器
「歌は人並みかと……?楽器でしたら、三味線とお筝、あとはピアノを少しばかり。」

・ウインク
「ウインク。……………………………片目だけ瞑るのは、どうやるのでしょうか……?」

・指ぱっちん
「指は鳴りません。楽器ではないので。……なんですか。」

・ペン回し
「先程から少々はしたないものばかりですね? しようと思ったことがありません。」

・スキップ
「同じくです。…………たぶん出来ないと思いますが。」

・早口言葉
「……………………言えませんが。」

・ファミレス
「…………その、ファミレスと言うものに行ったことがなく……コンビニエンスストアもです。普段の外食は、あの、……行きつけの割烹店さんですとか、料亭さんばかりになってしまうので……。」

・休日の遊び方
「遊び…………は、どうなのでしょう。若い方が遊べるような場に出向くことがないので、分からないですね……。よく行く場所としては、他の古書店を巡ってみたり、図書館に足を運んでみたりでしょうか。」

・カラオケ
「カラオケは……行ったことがありませんし、流行りの歌もよく知らないのです。……演歌を歌いそう?…………おじいさまはそうでしたけれど、わたしはこれでも18歳なのですが。」

・字
「どうでしょうか…………行書も楷書も特に問題なく書けますが、硬筆よりは毛筆の方が楽ですね。」

・ゲーム
「ゲーム……………………は、触ったこともありません。興味はあります。」

・UFOキャッチャー
「見たことはあります。」

・ホラー
「特に苦手と思ったことはありませんね、映画でも小説でもよく見ますよ。」

・注射
「こちらもこれと言って……。」