詳細
【容姿】
身長は152センチ。
小さな体躯は全体的に柔らかく肉の付いたもの。日頃運動をしないので筋肉はないがくびれはある。外に出ないため色白だが、下腹部から左太腿にかけて大きな切り傷が目立つ。
薄胡桃染のふんわりとした長髪は太腿に掛かるほどに伸ばされ、毛先を赤い組紐でゆるく結っている。前髪や横髪は規則正しく切り揃えられ、全体的に癖のない髪質。
琥珀色の瞳はぱちりと大きいたれ目。あまり視力は良くないため、よく灰ふちか赤ふちの丸眼鏡を掛けている。
基本的には和装を好み、洋装は持っていない。
着物の日もあれば袴の日もあるなど和装であれば様々。足元白い足袋に下駄を履いており、素肌の露出は上半身のみ。
お洒落なアクセサリー類は付けておらず、髪をまとめる時はシンプルな簪を使用する。
服の下、首から胸にかけて鈴のついた細縄を通しているが、これと毛先を結っている組紐には術が施されている。
( 術については異能を参照。)
【性格】
常にうすぼんやりとした表情を浮かべた少女。
静かな水面のような雰囲気と、彼女が動く度に鳴る鈴の音やかろりと鳴る下駄、僅かに香る白檀や沈香などが印象的だろう。礼儀正しく従順で物腰も低く、その柔らかな性質は人に警戒心を抱かせない雰囲気がある。
周りの環境のせいか、それとも本人の生まれ持った性質だろうか?
彼女は異性と手が触れ合うだけで頬を染めるというのに、婚姻や恋愛に関しては「 血を遺すための行為 」としか認識していなかったり、自らを切り売りすることや女としての役割──主に性的な──を求められることを「 女として当たり前だ 」と思っていたり、ややちくはぐな一面がある。
自分のことを粗末に扱う様はストイックや滅私的と言えば聞こえがいいが、時に自暴自棄にすら見える有様だ。
幽霊や人ならざる者を見ること、それらを無意識に集めてしまう体質。
それは紋盗家が持ち合わせた生まれつきの視界であり、故に普通の学生生活を送った経験が無いなど他人から遠ざけられていたからだろうか。彼女は少しばかり人見知りの気があるようだ。
( 異能を参照。)
他人に対しては温厚かつ楚々としていて、そういう形容詞のすべてがよく似合う少女に見えるだろう。
─────────しかし中身はどうだろう?
自分で決めて動くことは少しばかり苦手で、だから誰かの指示や命令があると内心で安堵する。他人に自分のすべてを握っていてもらうことに安心する一種の破滅主義者。
生きることに大きな目的など無く、出来ることなら終わってしまいたいとすら考えることもある。
人間の善性や無償の優しさへの恐怖心、不安感を抱えており、悪人や欲望と接している方が肩の力を抜けて良いとも思う。
だが、それらが普通に生きるには邪魔なものだと理解しているため、彼女は普通を演じ、普通に生きようと努力し、出来ないのならば他人と深く交流するべきではないとしているのだ。
「わたし」「あなた」「○○さま」